秋・冬野菜の準備に暑さ対策を
夏も本番を迎え組合員の皆様は、夏野菜の収穫が最盛期のころだと思います。
9月に入ると、秋・冬野菜の準備が始まりますがここ数年、猛暑や極暑が続き計画的な作付けや出荷が出来なかったり、生理障害による作物の奇形など様々な問題が起こっています。
今回の営農情報では、猛暑対策のための資材の紹介をしたいと思います。
猛暑が生育障害を引き起こす
9月でも猛暑が続き雨の降らない日が続くことが多く、昨年も暑さのため、「ダイコンが発芽しない」、「キャベツが大きくならない」、「ブロッコリーの側枝が早い時期から出てくる」などの問い合わせが多くありました。
ダイコンは30℃以上の高温になると発芽しにくく、キャベツは生育が衰え外側の葉が14枚になる前に高温や乾きにあたると玉が大きくなりません。ブロッコリーも側枝が多く出てきて、頂花らいが大きく成長しません。ハクサイも定植後ビニールマルチが高温になりやけてしまうなど、生理障害などにより生育に問題が発生します。
そのため、今回紹介する「黒色寒冷紗」を活用することにより、これらの問題を回避することができ、水まき作業も軽減することが出来ます。
黒色寒冷紗が発芽、育成に効果
昨年、JA町田市では職員の研修圃場を利用し、黒色寒冷紗を使用したダイコンの発芽試験を行いました。
黒色寒冷紗を使用した場合(写真1)発芽率が95%以上と高く、使用しない場合は60%前後という結果でした(写真2)。また、黒色寒冷紗を使用した作物は、収穫まで順調に生育し品質の良いものができました。
使用方法は、種まき又は定植時に使用し、害虫が侵入しないようしっかりと留め、約2〜3週間で外します。外さなかった場合は、日照不足により軟弱野菜となってしまいます。
また、害虫予防のため白色寒冷紗を使用する場合は、その上からかぶせる形でも大丈夫です(写真3)。この場合、白色寒冷紗は害虫が侵入しないようしっかりと留めましょう(写真4)。黒色寒冷紗は仮止め程度で大丈夫です。但し、上記のとおり黒色寒冷紗は2〜3週間で必ず外します。
なお、害虫対策としてダイコン・キャベツ・ブロッコリーには「ダントツ粒剤」、ハクサイには「アファーム乳剤」を使うとより効果的です。
その後は、適切な管理を心掛けましょう。
今回紹介した「黒色寒冷紗」と「農薬」は各支店経済課で販売しておりますので、是非ご活用ください。
価格
- 黒色寒冷紗
- 1.8m×100m=¥34,000
1.8m× 10m=¥3,500 - ダントツ粒剤
- 3kg=¥3,400
- アファーム乳剤
- 100ml=¥2,500
2013年きずな夏号発行時の価格となります。
詳しくは、各支店経済課または経済センターふれあい課までお問い合わせください。
きずな 2013年 夏号 No.30掲載