年間を通じたキャベツの栽培方法
キャベツは暑さに弱く、涼しい気候を好みます。ただし、品種を選べば一年を通して栽培することが可能です。夏から秋に苗を植えて晩秋から冬に収穫する場合は形が扁平で甘みが強い“寒玉系”(彩音など)、秋から冬に植えて春から初夏に収穫する場合は丸形で葉の柔らかい“春玉系”(味春など)を選びます。
畑の準備
病気予防のため、同じアブラナ科の野菜との連作は避けます。
ここがポイント!
過湿条件では根腐れが起きやすくなるので、土壌の通気性と排水性を確保します。水はけの悪い畑の場合は高畝にし、堆肥を多めに入れます。
定植の2週間前に堆肥(完熟有機たい肥など)、1週間前に苦土石灰、元肥(配合肥料『匠』など)を施し、十分に耕します。
植え付け時
キャベツは乾燥に弱いため、苗の用土が乾いていたらたっぷりとかん水してから、根鉢を崩さないように植え付けます。
ここがポイント!
本葉が3~5枚の頃が定植の適期です。暑い時期、日中の植え付けは苗が弱るため、作業は夕方から行います。
定植時の害虫対策
定植時のキャベツにはアブラムシ類やハイマダラノメイガ(シンクイムシ)が付きやすいため、害虫対策として株元に殺虫剤(ダントツ粒剤など)を1株あたり1〜2g散布します。また、土との間にすき間ができないように防虫ネットを張り、トンネル栽培にします(トンネルの支柱に茎葉がつかえるまで成長したら撤去)。
ここがポイント!
定植時に暑いと活着が悪くなるため、トンネルの上からさらに遮光ネットや黒の寒冷しゃをかけます。全てを覆うと真っ暗になるので、裾にすき間を持たせます(3、4日ではずしてもよいが、急に全部はずすとダメージが大きくなるので少しずつはずす)。
生理障害に気をつけて
本葉が14枚になるまでに、高温や渇きにあたると球が大きくならないので、水やりなどに気をつけましょう。
追肥
元肥に『匠』などの配合肥料を使用した場合は効き目が緩やかなため、植え付けから30日前後で株間に化成肥料をまいて土寄せをします。
ここがポイント!
大きな球にするには追肥が重要です。本葉が8~10枚程度に育った、結球が始まる前のタイミングで追肥を行います。
生育期の害虫対策
生育期にはコナガやアオムシ、ヨトウムシなどの害虫がつきやすいので殺虫剤(プレバソンフロアブル5など)を散布します。
プレバソンフロアブル5
〈希釈倍数〉2000倍・使用液量 10a当たり100~300l
〈使用時期〉収穫前日まで
〈使用方法〉散布・本剤使用回数 3回
収穫
キャベツの頭を触って、かたく締まっていたら収穫です。手で押さえ、キャベツを倒すようにして、株元に包丁の刃を入れます。
ここがポイント!
収穫が遅れると、割れたり味が落ちたりしてしまう原因となります。球が小さくてもかたく締まっていたら収穫します。
冬どりキャベツ
● は種時期:7月中旬〜8月中旬 ● 収穫期:10月下旬〜2月上旬 ● 育成適温:15~20℃
(1)JA町田市オリジナル 完熟有機たい肥40l
560円
(2)粒状苦土石灰 20㎏
740円
(3)JA町田市オリジナル 配合肥料『匠』
10㎏ 1,350円
20㎏ 2,600円
(4)ダントツ粒剤
1㎏ 1,280円
3㎏ 3,570円
(5)化成肥料8-8-8 20㎏
1,380円
(6)プレバソンフロアブル5
250ml 3,800円
500ml 7,370円