作物に効率的に吸収されるりん酸肥料
くみあい「苦土重焼燐 」
今年度、販売農家中心に行われた土壌診断では、多くの土壌においてりん酸が少ない傾向にあることがわかりました。土耕栽培の場合は、土壌診断を用いて適正にりん酸を使用することが重要です。りん酸肥料には開花や実つきを促進する働きがありますが、与えすぎると生育不良になるため必ず適量を守りましょう。
りん酸不足の畑におすすめ 肥料「苦土重焼燐」のご紹介
りん酸には緩効性・持続性のある「く溶性りん酸」と即効性のある「水溶性りん酸」があります。「苦土重焼燐」は、く溶性りん酸と水溶性りん酸の両方が配合されており、さらに、「苦土(マグネシウム)」も含まれている肥料です。苦土はりん酸と結合することで植物に吸収されやすいかたちになるので、りん酸が不足している畑に向いています。
くみあい苦土重焼燐の成分
くみあい苦土重焼燐の特徴
早効き・長効きの二つのりん酸を含みます
一般的に、作物は初期生育を旺盛にすることが特に大切です。苦土重焼燐の水溶性りん酸は、この初期生育に役立ちます。また、生育の中後期には、く溶性りん酸の働きで、高品質・安定生産が期待できます。
土づくりとりん酸供給の二役を引き受けます
土壌のりん酸地力を高め、苦土や石灰などの塩基も供給するため、土づくりりん酸資材としても適しています。また、苦土石灰やケイカルなど他の肥料との配合も可能です。
苦土は吸収されやすいりん酸苦土です
苦土重焼燐に含まれる苦土は、作物に吸収されやすいりん酸苦土態で、りん酸と苦土の相互作用により、いずれも効率的に吸収されます。
その他各種の成分を含んでいます
苦土重焼燐は、作物に吸収されやすい非晶質のけい酸(ゲル状けい酸)を含み、その働きによって、りん酸が土壌に固定され難くなるため有効に吸収されます。
ポイント(1)
施用量は右記表を目安として、畑の広さに応じた必要量を決めます。水田では全面施用、畑では条施または全面施用にします。
初期生育を助ける目的で施用するため、元肥での散布が一般的ですが、追肥でも可能です。くみあい苦土重焼燐は、焼成りん肥(飼育用としても使用される高品質のりん酸カルシウム)を原料としたりん酸肥料です。
ポイント(2)
苦土重焼燐は作物に利用されやすく、高い元肥効果が期待できる反面、土壌中のりん酸含量が過剰となることがありますので注意が必要です。作物の種類、栽培方法・土壌分析にもとづいた適切な施肥を心がけましょう。詳しくは、各支店の経済課にお問い合わせください。