農と食のこと

あなたもチャレンジ!家庭菜園

第27回:色鮮やかなサラダを楽しむ リーフレタス

園芸研究家●成松次郎

 レタスの仲間の結球しないタイプで、和名をチリメンチシャといい、赤葉品種はサニーレタスの名でもおなじみです。さまざまな品種があり、カラフルなサラダが楽しめます

[品種]

 葉が赤い「レッドファイヤー」(タキイ種苗)、「レッドウェーブ」(サカタのタネ)、とう立ちの遅い「晩抽レッドファイヤー」(タキイ種苗)、緑の「グリーンウエーブ」(タキイ種苗)などがお薦めです。焼き肉を包んで食べる「チマサンチュ(青葉種)」(タキイ種苗)も家庭菜園向きです

[栽培期間]

 発芽と成長の適温は15〜20度なので、夏と冬の栽培は困難です。また、5〜6月の長日期(1日のうち昼の時間が長い季節)は花芽ができ、とう立ちしやすくなります。そのため、種まき適期は3〜4月と9月です

[苗作り]

 小型ポリポットや連結ポットに1カ所4〜5粒をまき、その後間引きして本葉4〜5枚の苗を作ります。この種は好光性なので、暗黒下では発芽しにくい性質があり、種には土を薄く掛けます(図1)。まいたら新聞紙で覆い、その上から灌水(かんすい)すると、土の乾きも少なく、強い日差しからも守られます

[畑の準備]

 幅80〜90cmの栽培床に1平方m当たり苦土石灰100gをまき、土とよく混ぜておきます。植え付けの1週間前に、元肥として化成肥料(N:P:K=10:10:10%)100g程度と堆肥2〜3kgを施します(図2)。平畝を作り、黒のポリマルチを張ります(図3)。リーフレタスは葉の間に土が入りやすいので、ポリマルチをして、葉が汚れないようにしましょう

[植え付け]

 条間、株間とも25〜30cmを取れば、300gほどの大株になります。株間を15cm程度にして小株から収穫を始めることもできます(図4)

[管理]

 生育期間が短いので追肥は不要です。また、アブラムシなどが発生しますが、比較的病害虫の少ない野菜です

[収穫]

 リーフレタスは若取りがおいしいので、利用に応じて順次収穫します。下葉をかき取りながら、長く収穫を楽しんでも良いでしょう(図5)。

第27回:色鮮やかなサラダを楽しむ リーフレタス

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

※掲載内容は「JA広報通信」より引用したものです。