農と食のこと

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第28回:エダマメ 肥料は控えめに

園芸研究家●成松次郎

 大豆を未熟のうちに収穫するのがエダマメ。タンパク質、ビタミンA、Cを多く含み、ビールのおつまみとして夏の栄養補給に最適です。

[品種]

 一般には早生品種を使い、「おつな姫」(サカタのタネ)、「サッポロミドリ」(雪印種苗)などがあります。風味の良い茶豆では「湯あがり娘」(カネコ種苗)など、黒豆も人気で「濃姫」(タキイ種苗)などがあります。

[畑の準備]

 種まき2週間前に1平方m当たり苦土石灰100gを散布し、よく耕しておきます。1週間前に化成肥料(NPK各成分で10%)100gと堆肥1〜2kgを施し、よく混ぜ込んでおきます。その後、畝幅70〜80cm、高さ5cm程度の栽培床(ベッド)を作り、黒色のマルチを張ります(図1)。

[種まき]

 地温が15度以上になった頃からが種まきの適期で、一般地では遅霜の恐れがなくなる4月下旬〜5月となり、6月以降では害虫の被害を受けやすくなります。条間45cm2条、株間30cm、1カ所に3〜4粒まきます(図2)。鳥害を防ぎ発芽を良くするために、不織布のベタ掛けが有効です。本葉2枚の頃、生育の劣る株をはさみで根元から切り取り、2本立ちにします。  気温が低い時期や鳥害を避けるためには育苗する方法もあります。この場合、直径7・5〜9cmのポットに3〜4粒まき、初生葉がそろう頃に間引いて2本残し、本葉2枚頃まで育苗します(図3)。

[病害虫の防除]

 高温期にはカメムシ類が発生し、さやに付くと落下します。開花期にスミチオン乳剤、トレボン乳剤などの登録農薬で防除します。

[収穫]

 さやが膨らんで、指で押さえるとはじけるようになれば収穫期で、開花後から30〜35日です。株ごと引き抜いて収穫します。 収穫適期は3〜5日と短いため、同じ品種なら時期をずらして2〜3回に分けて種まきすると、長く収穫を楽しめます。

第28回:エダマメ 肥料は控えめに

※関東南部以西の平たん地を基準に記事を作成しています。

※掲載内容は「JA広報通信」より引用したものです。